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話せる人がいないんだ 誰にも悩みをうちあけられない 君がいなくなってから、生きているのかどうかさえわからない 知ってるだろ、真っ黒な夜が落ちてくるんだ ひとりぼっちでいるのが嫌でたまらない 君を思って泣きつづけるだけさ そしてまた、一日が過ぎ去った* ジェームス・ブッカーについて語る時、"Black Night" を避けて通るわけには行かない。チャールズ・ブラウンの歌ったこの曲を、ブッカーは独自の解釈で演奏した。CD1の最後の5曲は、インタビューの合間にブッカーが弾いて見せた演奏である。最後の "Black Night" では、チャールズ・ブラウンのスタイルとブッカー自身のスタイルを弾き比べて聴かせてくれる。 ブッカーと演奏したサキソフォン奏者の Alvin "Red" Tyler は、こう語ったそうだ。 思うに、ジェームス・ブッカーは、自分が心から共感できる曲以外は弾かなかったのだろう。或いは、自分が感じるようにしかその曲を弾かなかった、と言うべきか。彼の広いレパートリー - ショパンからビートルズまで - に我々が聴くものは、ブッカー自身の歌である。彼自信の痛みと孤独であり、彼自身の希望と憧れである。それが故にその歌は、説得力を持って、切実に、我々のもとに届くのだ。 *"Black Night" You know I got no one to talk to |
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