ニューオリンズ・ミュージックがずらりと並ぶ、たまらない品揃えである。ずっと探していて見つからなかったジェームス・ブッカーのCDが、いとも簡単に買えてしまった。店内はそれほど広くはないが、視聴コーナーは充実しているし、ステージまである。私がニューオリンズを発った翌日、Tom Mcdermott と Josh Paxton によるジェームス・ブッカーへのトリビュート・ライブが、ここで行われる予定であった。ああ、悔しい。見たかったよう。ロヨラ大学で行われたコンサートでも、この2人は凄まじいピアノ・バトルを繰り広げていたのである。
店内にはCDの他に、ミュージシャンのTシャツやポストカードもある。フェス・ボタンもある。ブッカーの画のポストカードまである。写真のポストカードはさすがに見つからなかった。うーん、写真がポストカードになるほど、まだ有名ではないということか。ブッカーのTシャツも売っていたけれど、もちろんアメリカンサイズなので、私には大きすぎて役立たずであろう。悲しいが、お手製のブッカーTシャツで我慢するのだ。
私は、ニューオリンズに滞在中、ほとんど毎日のように、ここへ通いつめた。お店のお兄さんにも顔を覚えられ、ミュージック・ファクトリーのバッジをおまけにもらってしまった。他のCDショップも回ってみたが、ジェームス・ブッカーのアルバムが全て揃っていたのはここだけであった。一度だけ覗いたタワー・レコードでは、ニューオリンズ音楽のコーナーで、Joe Krown が流れていた。そのCDが気に入った私は、ルイジアナ・ミュージック・ファクトリーへ買いに戻ったほど、この店をひいきにしていたのである。タワー・レコードは、私が買わなくても困ることはないのだ。小さい店には生きにくい、せちがらい世の中である。ルイジアナ・ミュージック・ファクトリーは有名な店だが、それでも値段においては、大型店にはかなわないのである。私の買ったジョー・クラウンのCDだって、1ドルほどだが、やはりタワー・レコードよりも高いのだ。どうしてもそうなってしまうのだ。そんな中で、独自のスタイルを持った、こういうお店ががんばっているのは、うれしい限りである。お兄さん、バッジありがとーう。また行くからねー。
Fess Button and Music Factory Button
James Booker postcard
from an original painting by George Milo Buck
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